【不動産投資】個人とプロ(購入ルートの違い)

2019年3月9日


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個人とプロ(購入ルートの違い)

不動産屋となった私とプロ投資家(ファンド社員)であったときの私とでは、不動産の購入ルートは全く違います。そして当たり前なのですが、プロ投資家であったときの私の方が有利な状況で不動産を購入するチャンスがありました。今回は個人とプロでの物件購入ルートの違いを説明していきたいと思います。

1人社長会社(零細企業)の私

現在、小さな不動産オーナーとなった私が不動産の買い付け、購入をするとなると、ネット検索、新聞チラシ、知り合い等がいれば、不動産業者からの情報、金融機関からの情報等です。この大量の情報の中にも、お宝物件が眠っているのは間違いないのですが、誰もが知り得る状況にあることが多いため、中々自分がそれを掴むのは難しいです。ま、簡単だったら、誰もが儲かる事業になってしまいますからね。

私がお宝を探し出す基準としては、地方物件等には興味がないので、自分の眼の届く範囲、何かあった時に駆けつけられる範囲にある物件&23区内で駅徒歩7分以内&表面利回りが7%以上くらいのところを探しています。今の時代、東京23区内で利回り7%は滅多に出てこないのですが、こんな感じのものを探しています。他には新聞チラシに入っている不動産広告も保管していて、坪単価推移とかを記録しています。不動産価格が崩れたときには、キャップで10%なんてものが出てくるかもしれません。

私は地方物件には興味がないのですが、現在でも地方物件だと表面利回りが20%超なんてものも出てくるので、人によっては美味しい物件なのかもしれません。

プロ投資家だった私

一方、プロ投資家(REITやファンド)であった時の私は、大体決まったルートで物件を購入します。親会社を持つようなファンドの場合、親会社や同系列の会社を通じて、ファンド用の物件を購入することが多いです。外資系ファンドや独立系のファンドの場合は、パイプライン契約を通通じての購入が多いです。私が経験したのは、パイプライン契約を通じてのものです。

例えば、マンションの場合、財閥系企業や大手建設会社、不動産会社以外にも、国内にはマンションデベロッパーは沢山あります。この様な企業とパイプライン契約を結び、優先的に賃貸マンションを流して貰うということをします。

マンデベや建設会社からすれば、建設後の賃貸マンションの買い手(パイプライン契約者)が事前に分かっているので、安心して事業を行えます。そのお返しとして、通常よりも割安で、パイプライン契約者にマンションを卸します。一方のプロ側からすれば、市場価格よりも有利な価格で購入することが出来るため、低リスクで運用できます。事前にパイプライン契約を結んでいるので、当然、この様な物件の情報は市場に出回りませんので、個人投資家がこの様な物件情報を知ることはまずありません。

勿論、プロも個人投資家と同じように市場に出回っているものから購入することもないとは言えませんが、経験上は市場に出回っていないようなものが多いですこのような物件が多くなる一番の理由はやはり売り手、買い手ともメリットがあるからです。売り手としては、出来るだけ高くという場合もありますが、売り急ぐ時の大抵の理由は『さっさと手放したい』 or 『即現金が欲しい』のどちらかです。売り手も買い手も、このチャンスを逃したくないとなります。その様な時に多額の資金を用意でき、即決できるプレイヤーは限られています。そのため、プロは有利に売買ができるのです。

やはりプロの方が有利

プロは基本的には市場に出回っていない物件の売買が多く、ファンド間での売買は日常茶飯事です。一般情報も大量に入っては来るのですが、やはり美味しいと思えるものが少ないため、売買成立することは余りないです。私がファンドに在籍していたときには、0件だった気がします。個人でも大金を持っていて&不動産業界や金融業界の人と強いパイプがあるのであれば、ファンドで扱うような物件にもリーチができる可能性があります。しかし23区内のマンション1棟買いとかだと10億円程度は必要になるので、私のような一般人には到底無理な話です。

もうひとつファンドが有利な要因のひとつに最終リスクは一般投資家に押し付けることができます。勿論、一般投資家が儲かることもありますが、ファンドは既に手数料を得ているので、損はしないカラクリになっています。(このあたりは別の機会に話します)