【株式投資】未来のエコカー銘柄

2021年2月12日


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トヨタからテスラへ

今、自動車業界では大変なことが起こっています。

遂に2020年7月、自動車販売台数世界1位の我らが日本国の雄、トヨタ自動車の時価総額がアメリカのEVメーカー&電気自動車企業のテスラに抜かれました。

出典:Tesla『Model S』

トヨタ自動車の時価総額は23兆円くらいなのですが、テスラの時価総額は30兆円くらいになります。

年初まではテスラの株価は500ドルに届くか届かないかくらいだったのですが、そこから急騰し、現在では3倍近い1500ドル前後になっています。

パラダイムシフト

自動車業界は100年に一度のパラダイムシフトを迎えていると言われています。

それはガソリン自動車から次世代自動車へのシフトです。

シフトの理由は色々あるのですが、一番は環境問題、具体的には地球温暖化問題が背景にあります。

一部の高級車メーカーは、当初そんなこと知ったこっちゃないとしていたのですが、CO2排出量の削減を達成しなければならない先進各国は、ガソリン自動車から排出されるCO2に対して規制を設けたことによって、世界は変わりました。

トヨタ自動車は、規制云々よりも前に、世界に先駆けハイブリッドカーのプリウスを発表し、エコカーとして最先端を走っていました。

トヨタはハイブリッドカーはつなぎのモデルで、エコカーの本命としていたのは『燃料電池車(FCV)』です。

FCVとは別のエコカーとして期待されていたのが『電気自動車(EV)』であり、その開発を行っていたのがテスラです。

電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)

全てのメーカーを調べ切ることは出来ませんが、ざっと頭に浮かんだメーカーを調べてみると下記の様な感じです。

今の段階ではEV開発が各社ともメインとなっており、FCVを研究開発している自動車会社も普及はEVより先の見通しという感じです。

PHEV BEV FCV 取引市場
日本 トヨタ 東証
日産 東証
ホンダ 東証
三菱 東証
アメリカ テスラ NASDAQ
ニコラ NASDAQ
ルシード 未上場
リヴィアン 未上場(2021.9にIPOか?)
ワークホース NASDAQ
GM NYSE
フォード NYSE
クライスラー NYSE
ドイツ ベンツ FWB
BMW FWB
ポルシェ FWB
アウディ
VW
フランス DSオート EUNEXT
プジョー
インド・イギリス ジャガー FTSE
中国 ファラデー 未上場
ニーオ NYSE

『プラグインハイブリッド(PHEV)』:ガソリンと電気を両方を利用して走る

『純電気自動車(BEV)』:電気のみで走る

『燃料電池車(FCV)』:水素のみで走る

EV自体は構造が非常に簡単で参入障壁が低いため、新興企業も覇権争いに挑戦しに来ています。

日本でも、販売予定はないとのことですが、電機メーカーのSONYがコンセプトカーとして、EVを発表しています。

出典:SONY 『VISION-S』

一方、FCVの開発はEVに比べると技術的に高度と云われています。

CO2排出の削減という大きな課題はありますが、太陽光との組み合わせでEVが主流となってしまった場合、態々難しいFCVの開発に乗り出す企業が、どの位あるのかは、少々心配になるところです。

投資チャンスか?!

上の表を見ると巨大自動車メーカー以外に聞いたこともない会社が幾つかあります。

例えば、ニコラ(ベクトIQアクイシジョン)、ワークホース、ニーオ、これらは上場までしています。

となると、「今が投資のチャンスなのではないか?」と考えてしまいます。

実際、私自身はテスラとニコラ(ベクトIQアクイシジョン)の株を持っています。

テスラは数年前から持っていたので、今回の跳ね騰がりで買値の5倍にまで価格が膨れ上がりました。

追記:2021年2月の段階でテスラは買値の13倍にまで膨れ上がりました。

ニコラ(NKLA:NASDAQ)

ニコラは商業自動車(トラック)開発を行っている会社で、その分野においてはテスラのライバルと考えらえています。

私達、個人で考えれば、トラックを保有し乗ることは少ないのですが、事業的に考えるとかなり大きなものがあります。

既にビール大手のアンハイザー・ブッシュ(バドワイザー)から800台のトラック受注をしており、更に、リパブリックサービシーズ(廃棄物処理で米2位)の清掃用のトラック2500台の開発・受注しています。

2023年頃に納車予定となっており、性能次第では追加で5000台の受注の可能性があるとのことです。

車が1台も走っていない中、大量受注を受けているため、かなりの期待が出来るのはないかと思っています。

今年上場したため、大きな利益はまだ出ていませんが、今後10年、20年続く企業へと成長してくれればと願って、テスラ以上に初期投資を行っています。

追記(2021.2)

ヒンデンブルグレポート(空売りファンド)により、ニコラは張りぼての自動車で技術に基づくような開発をしてないという詐欺疑惑が出てきました。

結果、株価は暴落📉

このレポートも響き、GMとの提携も燃料電池の供給のみに留まり、資本提携とはなりませんでした。

その後、CEOは辞任に追い込まれました。

尚、レポート内容に関して、動力機関を搭載しない車を坂道から滑らせたのは本当のようですが、技術開発がされていないことに関する真偽不明です。

株価は低位低迷するのですが、バイデン政権が誕生することにより、最近は上がっています。

当然、ハイデン政権の1丁目1番地である地球温暖化問題へ対応に寄与する燃料電池車の開発があるからです。

また、ヨーロッパにおいて、Ivecoという会社と合弁会社を作り、燃料電池トラックの実地試験が計画されているようです。

これらのニュースが好感されているようです。

リヴィアン

リヴィアンは上場はしていませんが、フォードとアマゾンが投資を行っているEV会社です。

既に7000億円近い資金調達をしていると言われています。

リヴィアンがいつ上場するのかは分かりませんが、アマゾン株主でもある私としては、ここも上場したときには抑えたい銘柄です。

リヴィアンに限りませんが、アメリカではピックアップトラック需要が高いため、トラック系の開発が盛んのようです。

出典:リヴィアンHP

なお、アマゾンはZOOXという自動運転技術に関する新興企業を1400億円で買収しています。

リヴィアンに対して、自動運転とアレクサのAI技術を繋げるのではないかと期待しています。

追記(2021.2.12)

リヴィアンが2021年9月に上場との噂が出ています

既に2.8兆円の企業価値があると試算されているようです。(トヨタは20兆円超、テスラは70兆円超)

上場した際には、どっかの段階で株を買いたいです。

更なる進化

EVにしろ、FCVにしろ、そこにオンさせるのは自動運転技術、オートパイロットであることは間違いありません。

特に産業用自動車となる運送トラックやタクシーといった分野において、これが実現されると大幅な人件費の削減が達成されます。

それらに関わる企業は、現存の人が運転するガソリン自動車から、オートパイロットの EV or FCV に移行していくことは間違いありません。

日本の様に国土が狭く、法律規制がとかくウルサイところでは、急激な変化は起きないかもしれませんが、国土が広く、田舎の砂漠道に行けば、殆ど車の走っていないアメリカやオーストラリアなんかだと、EVトラックが爆走している姿は想像出来てしまいます。国土の広い中国だったり、アフリカ諸国も然りです。

この様な未来を創造しているので、未来の自動車メーカーには大きな投資が集まってくるのだと思われます。

おまけ1:日本におけるトヨタ

皆さん、トヨタは知っていると思いますが、トヨタは日本にとっては本当に虎の子と言われるくらいに重要な存在です。

出典:yahoo finance

売上高がざっくり30兆円、利益が2兆円、時価総額は23兆円というモンスター会社です。

トヨタが潰れると傘下の部品メーカーだけでなく、鉄鋼会社の日本製鉄、JFEやガラスメーカーのAGC(旭硝子)も連鎖で潰れるのではないかと云われています。

日本製鉄は国内1位の鉄鋼会社、AGCは国内1位のガラスメーカーです。

当然、傘下に多くの子会社、関連会社まで総倒れになります。

そのくらいトヨタが潰れると日本にとっては、大きな衝撃となります。

おまけ2:日本の悲願

トヨタは『燃料電池車』の開発を行っていますが、これはある意味で国策でもあります。

ご存知の通り、我が国では基本的に石油が取れません(新潟で極少量獲れますが)。

エネルギー資源(重油)を巡り、日本は過去に大東亜戦争、そして第二次世界大戦という悲惨な体験をしています。

そのため、エネルギー資源の確保はある意味で我が国の悲願でもあります。

そこで、目を付けたのが水素です。

水素の原料となるメタンハイドレートが、日本領海に多量に埋蔵されています。

この資源を獲り出し、利用することが出来れば、エネルギー資源(石油)を諸外国からの輸入に頼ることがなくなります。

メタンハイドレートの採掘に関しては、当初は採掘コストが合わなかったのですが、技術の進歩によって、採掘と生産の目途が見えてきたと言われています。

つまり、採掘コストに関しては、時間が解決してくれる可能性が高いということです。

そこで水素社会を構築していくにあたり、水素エネルギーの研究を先行して行っていこうということです。

で、まず手始めに日本の基幹産業である自動車からスタートという思惑があり、FCVの開発に国家を挙げてサポートをしているということです。

国のサポートとトヨタの研究開発能力によって生まれた最初の一般販売用のFCVがミライです。

出典:自撮り

以上、リーマン時代に仕事で調べた知識の自慢でした。