2019.3.21(木)@東京・新宿で行われた、生配信で利益をあげるイケメントレーダー、カニトレーダーカズヤング氏(以下カニさん)のセミナーに参加してきました。
セミナーに出展なり、話すことはこれまで在ったのですが、自分が客として参加したのは初めてです。
カニさん知らないに方に関しては『こちらの記事』をご確認下さい。今回記事も結構なボリュームです。
今回のセミナー参加者数は100人近くはいたと思います。男女比は90%は男です。年齢層的には、かなり高め、40、50歳以上の人が多かったように感じます。セミナーにて配布されたものは、
皆さんが気になるのは、パワポ資料の内容だと思います。パワポ資料を貼れば、それで終わりなのですが、著作権の問題がありますので、それは出来ません。が、安心してください。説明していきます。
で、ぶっちゃけ『約束された勝利の手法』なんてものは書かれていません。中身の構成としては、
の4つで構成されています。
基礎編の内容として重要なことは『トレードを付けること』『自分で決めたルールを守ること』『機械的に売買を行うこと』といったことが説明されました。これらは、どれも普段カニトレーダー氏が、生配信でも言っていることばかりなので、リスナーからしたら特別なことではないと思います。
「自分自身を振り返れる」「日々の反省の機械ができる」ということから、カニさんは勧めておりました。またトレード収支を付けることで、『自分で決めたルールを守ること』『機械的に売買を行うこと』にも関わってきます。
FXには利用できませんが、株や一部ロボアドバイザーのトレード管理に関しては、投資を自動で記録分析してくれる無料アプリ【マイトレード】が便利です。これは私も利用しています(詳細記事)
カニさんは、自分と同じ手法やルールを行う必要はないと言っています。あなたの実行しやすいルールを何でも良いから決めなさいとのことです。そして、そのルールで勝てないなら、自分でルールを徐々に変更していき、ある程度勝てるルールを見つけることが出来たなら、そのルールを守り続けろとのことです。
そして、このルールが定まった時に効いてくるのが『トレードを付けること』です。勝率の良いルール設定をしていても、毎回のエントリーで100%勝てることはありません。マーケットには想定外のノイズが入ったりするものです。
そのときにルールに従って負けたのであれば、それは問題ないとカニトレーダー氏は言っています。しかし、ルールを逸脱して買ったとしても問題で、もしくは負けたのであれば更に問題です。ルール外の方法で勝ったにせよ、負けたにせよ、その検証が出来るようにするために『トレードを記録しておきないさい』ってことです。
自分ルールが決まったのならば、後はそのルールに従って、淡々とソレを実行しなさいとのことです。トレードに際しては、感情は必要ありません。カニトレーダー氏がいつも言っている謎の言葉『機械になって担々麵』ってやつです。
暇だからポジション持ちたいとか、何となくいけそうでハイレバ&フルレバとか、ルールを破ったり、変な思い込みや感情を入れずに、自分のルールに合致するまで待って、合致したときにだけ、エントリーして、イグジットする。これを淡々と実行するです。
約束された勝利の手法は書かれていませんが、今回配布された資料内にあるカニさんの手法(以下カニ手法)では『順張り(トレンドフォロー)』『損切をする』『資金管理を行う』の3つを重要視しているようです。
逆張りではなく順張りを重視している点として、カニさんは「トレンドの向きは基本的にすぐに何度も変化しない」と考えているからのようです。エントリー後、反対の方向に動いたとしても、トレンドに乗っているならば利益になるチャンスが多く、確率的にはトレンド方向に動くことが多いと考えているのです。
但し、私から一点注意をしておきたいことは、カニ手法は基本的に短期トレードです。早ければ1分で決済してしまったりします。2,3日、ましてや数ヵ月、数年と保有したことを見たことありません。短期トレードだから、順張りが効いていると言えます。
皆さんの中で、2,3日程度のスイングだったり、先日のフラッシュクラッシュのような動きのときには、順張りよりも逆張りの方が有効な場合もあります。また通常中長期の逆張りの方が利益も大きく取れることが多いので、カニ手法が順張りだからと合わせるのではなく、自分の投資手法・ルールに合わせた方が良いです。
カニさんは『損切は必要経費』と言っています。「損切することは良いことです」とも、セミナー時に言っていました。カニ手法では基本的にナンピンしない戦略です。ナンピンする代わりに損切をして、リスク管理、資金管理をしているのです。
小まめに損切をして、リスク管理をし、回転力をあげるのは、確かに大切です。但し、ここでも注意したいのは、カニ手法は短期順張りトレードだということです。
『勝ち組と負け組の違い』で説明しましたが、多くの勝ち組投資家は『短期トレード』をしていません。そして、多くの勝ち組投資家は、下落許容率(含み損)に対する耐性が高いため、小まめな損切は行っていません。カニさんが小まめな損切を奨めているのは『短期トレード』だからということを忘れないでください。
資金管理を行うのは、リスク管理と同意です。カニさんはセミナー中に常々『ハイレバ&フルレバはしない!!!』と言っていました。限られた資金でハイレバ&フルレバをすることで、ちょっとの値動きで大きな含み損を抱えたり、ロスカットを食らう可能性が出てきます。すると、心が正常な状態でいられなくなります。
そんな無理な状態に陥らないためにも「ドキドキする」と「ドキドキしない」の中間あたりのレバレッジで取引を行うことをお勧めしていました。心が正常な状態にあるのであれば、資金管理もしやすくなります。
資金管理のひとつとして、「エントリーと同時に損切設定をすること」も推奨しています。但し、何度も書きますが、これはカニ手法が短期トレードだからです。あなたにマッチしているトレード手法は恐らくカニさんとは違うはずです。そうなると、即損切が正しいとは限りません。
これら3つ+αをしつつ、「コツコツドカン」を避けて、そして「コツコツドカン」を狙う。通常言われている「コツコツドカン」は小さな利益を積み重ねてきたのに、大きな負けで全部を吹き飛ばすことですが、
狙う方の「コツコツドカン」は「損切&資金管理をしつつ、大きな負けを避け、いつか来る爆益ドカンを当てる」ってことです。
手法・実践編の中で、そこそこ詳しく説明していることが前提で、追加のお話でした。証拠金に対するアドバイスはとても良かったです。
手法・実践編の中でも書いていますが、『ハイレバ&フルレバしない』ってことに付きます。これはカニさんだけでなく、他の多くのトレーダーも言っていることです。私も全くの同意見です。理由は先の通りです。
短期トレードで稼ぐのであれば、スプレッドが広いとそれだけ勝ちにくくなります。FXやられている方の多くは短期トレードが多いような気がしているので、この点は重要ですね。
スプレッドが狭いのは国内業者です。その中でも、最も狭いのは私の愛用FX会社、SBIFXトレードの0.27銭のはずです。スプレッドが狭いだけでなく、緊急事態時に強い点も見逃せません(関連記事)。一方で、月、年単位のスワップインカム狙いであれば、そこまで気にすることではないです。
ある程度の資金がないと即ロスカットされてしまう可能性があります。この状況だと先に書いた心の状態にも響いてきます。
カニさんがこんな以下のようなアドバイスしていたのですが、これはその通りだと思います。「なるほど!」と納得してしまいました。
「例えば元手100万円でFXをはじめて、30万円を失ったとする。その時、残りの70万円で30万円を取り返そうとするのは止め、30万円を追加入金して、新たに100万円からFXをはじめた方が良い」
「70万円から30万円を取り返そうとすると、+40%程度のリターンが必要になる。そのため、ハイレバ&フルレバ勝負を掛けがちになる。その一方でロスカットリスクも高くなるので、こんな状況では冷静なトレードが出来なくなる」
「新たに30万円を追加できるような状況にないなら、そもそもFXをやらない方が良い」
メンタル編とのことですが、これまで語ってきたことが全てです。冷静な取引を行うためには、『資金管理』が大切です。そのためには『ハイレバ&フルレバはしない』『証拠金に余裕を持つ』『自分のルールを守る』ということです。+αとして、下記の3つも心得ておくこと。
これは分かりやすいですね。負けて熱くなり、取り戻そうとして、勝負をしないってことです。冷静な状況ではないので、まともな判断も出来なくなります。気を付けてください。
ネットの書き込みを見ると『ドコドコまで上がる』『ドコドコまで下がる』『誰々はこんな手法で億トレしている』等々、有象無象な情報で溢れています。正しいものもあれば、そうでないものもあります。その理由は人それぞれ見ている視点が違うからです。
カニさんは短期トレードで5分足を見ているようですが、Aさんは1h足を見ている場合もあります。5分足と1h足では、考え方が違うので、どっちもそれぞれの視点では正しいことを言っている可能性があるのです。
カニさんの手法を真似したい人も多いと思いますが、カニ手法がそもそもあなたに合わない可能性もあります。いつでもトレードが出来る環境にある人もいれば、サラリーマンをしていて、仕事時間中はトレード出来ない人も多いです。カニさんとトレード環境が違う人が、カニ手法をしたとしても、勝てるとは限りません。
カニさんでさえ、勝てない日はあります。勝率100%ではありません。世界的な投資家、世界で一番頭の良い投資家と言われているジェームズ・シモンズ(数学者&オズワルド・ヴェブレン賞受賞者&MIT&バークリーPhd&ルネサンステクノロジーTOP)でさえ、負けることはあるのです。その辺は割り切ってください。それこそ、カニさんの言っていた必要経費みたいなものです。
しかし、勝てない日に大火傷を負う訳にはいきません。そのための『収支付け』『ルール決め(損切含)』『資金管理(損切含)』等です。これらによって、カニさんは勝ち組になったそうです。