【企業経営】クラウド会計 freee

2023年3月12日


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会計freee

以前、freeeのシステムを使って会社設立の記事(こちら)を書きましたが、今回クラウド会計を導入してみました。

導入して仕事量が楽になるかは、まだ分からないので、それに関しては追って記事化します。

最初に結論を書いておくと、freeeの場合、freeeと契約したからと云って直ぐにクラウド会計を利用することはできません。

 

詳細は追って説明しますが、これが今回一番伝えたいことです。

クラウド会計

freee以外にもクラウド会計を提供している会社は幾つかありますが、仕組みは基本一緒です。

クラウド会計とは、各社が提供する会計システムと銀行口座やカード決済口座を繋ぐことで、自動でお金の記帳をさせるというものです。

会計ソフトの場合は、自分で手打ちをしなければならないのですが、銀行口座と紐付けることで、その手間とミスを省こうという算段です。

これによって経理作業を大幅に軽減し、効率的な作業を実現しようというものです。

 

またクラウド会計はAIシステムが動いているので、会社毎の特別な仕分けがあった場合、最初の1回は正確な記帳が出来なくても、それを修正・記憶させていくことで、次回以降は自動でそれを行ってくれるようになります。

例えば、私の場合は、不動産の大家さんをやっているのですが、5人の人から10万円ずつの入金があったとき、保証会社Xを咬ませていると、保証会社Xから50万円一括入金になるので中身が分かりません。

その場合、保証会社Xからの入金を『A~Eさんから各10万円ずつの入金』という処理を1回することで、次回以降、保証会社Xから50万円の入金があっても、A~Eさんからの入金と記帳してくれるということです。

また、領収書に関しても、スキャンや写真撮ってシステム上に反映しておけば、自動で仕分け処理をしてくれたりもします。

クラウドシステムを顧問税理士と共有することで、クラウド上に挙げたデータを顧問税理士が見に行くことも可能になるので、税理士と顔合わせる機会も減りそうです。

導入時の注意

freeeには、3つのプランが用意されています。

私の様な小さな会社は一番下のミニマムプランで十分で、費用も年間払いにすると約2.3万円程度と安いです。

たったの2.3万円で経理事務作業が軽減されるならと思って契約したのですが、実はこれを契約しただけではfreeeは使い物にはなりません。

ここから、更に別途費用が発生します。

契約しただけでは使えない

当然なのですが、freeeを使うためには、銀行口座と紐付けをしなければなりません。

freeeのシステムに銀行の口座番号等の情報を入れれば、使える訳でないのです。

なので、取引を行っている銀行側に「freeeとデータ連携をしてくれ」というお願いをしなければなりません。

で、このデータ連携に関しては、無料で利用できないのが殆どです。

法人インターネットバンキング

個人がインターネットバンキングを利用する場合、特別な費用等が発生しないのが普通です。

なので、法人口座のインターネットバンキングも費用が掛からないものだと思っていたのですが、そーは銀行は卸してくれませんでした。

先に記載した通り、クラウド会計システムとデータ連携をしなければ、システム自体が使い物になりません。

データ連携するためには、インターネットバンキングを利用出来るようにし、API(Application Programming Interface)利用を出来るようにしなければなりません。

そして、仕事を楽にするのであれば、基本的には取引している銀行全てとデータ連携をしないと意味がありません。

 

例えば、三菱UFJ銀行の場合、クラウド会計とのデータ連携するためのAPIサービスを利用するために、月額1760円(税込)、年間21,120円の費用が発生します。

法人のインターネットバンキングを利用するのに、各銀行によって違ってきますが、大体月額利用料として0円~3000円くらいの費用が発生します。

取引先の銀行が1,2行ならば問題ないですが、複数、例えば、10行あるのであれば、月額で1万円~3万円、年間で12万円~36万円程度のコストが掛かってしまうという予想外の出費の可能性があるので注意してください。

三菱UFJ 三井住友 みずほ
名称 Biz STATION パソコンバンクWEB21 ビジネスWEB
月額費用 1,760円/月(税込) 0円 3,300円/月(税込)
問合せ先 0120-541-534 0120-220-755 0120-153-242

SMBCに関しては、会社の規模、データの規模によってはもうひとつ上のサービス(2,200円/月)が必要な可能性もありますので、利用の際には相談した方が良いです。

各行毎に設定

各銀行とインターネットバンキング契約した後、今度はfreeeと接続するために各銀行のインターネットバンキングシステムにおいて、初期設定が必要になってきます。

正直、これも面倒です。

しかも、システムが動くブラウザに制限があったりします。

今時、Chromeに対応しておらず、IEじゃないとか駄目とか・・・・信じられません。

銀行側のシステムは最初の初期設定くらいでしか、触らないのですが、その1回のためにブラウザの導入等が出てくる場合があります。

過去データの同期・連携が出来ない

各銀行とインターネットバンキング利用の契約をし、API連携が可能になり、freeeにデータの同期・連携が出来るようになったとします。

しかし、ここまで来ても、まだ落とし穴があります。

freeeに同期・連携されるデータは銀行が保有しているのですが、このデータは基本的にインターネットバンキング契約日以降のものしか同期・連携されません。

例えば、インターネットバンキング契約開始日が9/1だとした場合、freeeと反映されるデータは、基本的に9/1以降のデータとなります

銀行内には、9/1以前の過去データが残っていたとしても、freeeには反映されません。

一部の銀行は1~3ヵ月前のデータを提供してくれたりもしますが、銀行が保有するデータ全部や1~2年前のものを提供してくれる銀行は恐らくないです。

そのため、期の途中でfreee、インターネットバンキングの契約を行っても過去データが取り込めないため、freeeを100%活用できないので仕事量を削減できません。

 

インターネットバンキング契約には、各銀行とも最低2週間程度の時間が掛かると考えていた方が良いのです。

9/1から新期が始まるのであれば、8月中にインターネットバンキング契約手続きを行って、9/1からスタートにして貰うのがお奨めです。

freeeを含めたクラウド会計を使う際は、新しい期と同時に使うことをお勧めします。

尚、期の途中でクラウド会計&インターネットバンキングの契約を行ってしまった場合は、今まで使っている会計ソフトからCSVデータ等でクラウド会計にデータを同期させるか、クラウド会計上で手打ちで入力する必要が出てきます。

過去の決算書に関しては、手元に紙ベースのものがあれば、スマホでBSの写真を撮り、freeeにその写真を読み込ませることで、AIがそれを読み取ってデータ反映してくれます。

決算書内で使われている用語とfreee内で使われている用語が一致してない場合もありますが、その場合は新たに追記することも出来ます。

freeeを失敗しないために

  1. freee(クラウド会計)導入を考えるのは、新しい期が始まる1~2ヵ月前
  2. 取引先銀行数を調べ、インターネットバンキング費用を調べる
  3. 上記費用を飲めるならば、取引先銀行、全てとインターネットバンキング契約を結ぶ
  4. インターネットバンキング契約開始日は新しい期のスタート月の1日に設定する
  5. freeeに関してもインターネットバンキングの契約日と合わせる