【FX為替】豪ドルとNZドルでアービトラージ

2020年1月29日


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豪ドルとNZドルでアービトラージ

豪ドル(オーストラリアドル、通称:羊)とNZドル(ニュージランドドル、通称:キウイ)のスプレッド差を利用したとても有名な投資方法です。

他のサイトでも、多々紹介されているものではありますが、確実とまでは行きませんが、低リスクで儲かる可能性がとても高い方法ではあるので、私のサイトでも紹介しておきます。

羊とキウイは同じような動きをする

羊とキウイは歴史的な経緯、地理的に近いこともあり、経済的にも互いに依存、補完している関係にあります。

そのため、当然に2つの通貨の動きもぱっと見でも非常に近しいものです。

そこで『ソレが本当なのか?』を調べるために相関係数を計算してみました。

私のサイトのどこかで説明したかもしれませんが、相関係数というのは『-1~+1』の間の値をとります。

+1に近い程、相関関係があり、逆に-1に近い程、逆相関の関係にあるというものです。

つまり、全く同じ動きをする場合は+1なり、真反対の動きをする場合には-1になります。

2009年11月から2019年11月までの両通貨価格の相関係数を計算したところ、『0.7265』と非常に高い相関を示しました。

要するに『羊が上がれば、キウイも上がる』『羊が下がれば、キウイも下がる』という可能性がとても高いということです。

具体的な作業方法

先にも話した通り両通貨は似たような動きを取ります。(下図参照)

 

キウイのデータが過去10年分しか集計出来なかったのですが、10年間でも両通貨の値が逆転したことはありません。

羊の方が常にキウイよりも高値にあります。

で、何をするのかというと、『高い方の通貨を売って、低い方の通貨を買う』ってだけです。

つまり『羊を売って、キウイを買う』です。

これが各サイトで紹介されているものです。

いつ売って、いつ買うのか?

しかし、いつでもこれを実行すれば良いという訳じゃありません。

両通貨のスプレッドが広がったときに『羊を売って、キウイを買う』のです。

決済タイミングは当然にスプレッドが縮まったときです。

また逆を返せば、スプレッドが縮まったなら『羊を買って、キウイを売る』のです。

決済タイミングは当然にスプレッドが広がったときです。

簡単なバックテスト

過去の両通貨価格から上記のことを極端な例を使ってやってみましょう。

上のグラフを見ると2011年4月でスプレッドが広がっています。このときの羊、キウイの各々の価格は下の通りでした。

キウイ スプレッド
2011年4月 89.05 65.65 23.40

そこで両通貨供1万通貨を売りと買いを入れます。

羊(売り玉):89.05×10,000=890,500円

キウイ(買い玉):65.65×10,000=656,500円

次に2015年の3月で両通貨のスプレッドは急激に縮まります。

このときの羊、キウイの各々の価格は下の通りでした。

キウイ スプレッド
2015年3月 91.35 89.66 1.69

2011年4月からこのときまで保有していると、913,500円(売り玉)と896,600円(買い玉)となりますので、

羊(売り玉):890,500-913,500=-23,000円

キウイ(買い玉):896,600-656,500=240,100円

結果:240,100円-23,000円=217,100円の儲けとなります。

仮に2011年3月と2015年4月の価格が逆であった場合、上記と同じポジションを持つと-217,100円となります。

一方でスプレッドが狭いときは『羊を買って、キウイを売る』の操作を行えば、同額の217,100円の利益となります。

スプレッドがサイン

『これは単にキウイは上がっただけだろ!』と反論する人がいると思いますが、それはその通りです。

いつ投資をするかのサイン、目安にスプレッドを利用しており、リスクヘッジのために売り玉と買い玉、両方を扱っています。

スプレッドが広がったときに、キウイだけを買った方が儲かるのでは?!と思い付く人がいると思います。

しかし、相関係数が0.7265と非常に高いですが、完全一致している訳ではありません。

例えば、スプレッドは変わらないけど、羊&キウイも下がった場合

キウイ スプレッド
2011年4月 89.05 65.65 23.40
2015年3月 61.69 60.00 1.69

キウイの買いだけを入れていたらマイナスになってしまいます。リスクヘッジの意味で両建てにしているのです。

どのくらいのスプレッドで狙うのか?

上の例は過去10年で極端に両通貨のスプレッドが広がった時を取り出してきていますが、実際にはどの程度のスプレッドで狙うべきなのか?

それは政策金利によって変わってきます。

グラフの見た目上からは、いまいち分かりませんが

両通貨の価格差と政策金利差の相関係数、10年間データ使ってを算出すると『0.84』となります。

データを読むならば『両通貨の価格差が広いと政策金利の差が広く』『両通貨の価格差が狭いと政策金利の差も縮まる』ということになります。

そこで過去10年間分で両通貨のスプレッドの平均を取ると『10.50』となりますが、2016年11月以降の比較的安定した政策金利箇所でスプレッド平均を取ると『5.37』となります。

そのため、瞬間拡大もしくは縮小したスプレッドは『5.37』付近に収束する可能性が高いと思われます。

なので『5.37』よりもスプレッドが広いならば『羊を売って、キウイを買う』

一方で『5.37』よりもスプレッドが狭いならば『羊を買って、キウイを売る』

という戦略を取ると低リスクでリターンを得られる可能性が高くなります。

しかし、政策金利は毎月変更される可能性が高いのと、どの程度の期間を取るかで数値が変わってくるので、参考、自己責任でお願いします。

スワップポイントに注意

投資戦略・方法としては、スプレッドが広がったときに『羊を売って、キウイを買う』です。

但し、羊を売るとマイナススワップが発生します。

政策金利によって変わってはきますが、キウイのプラススワップよりも、羊のマイナススワップの方が大きいのが一般的です。

そのため、長い期間を持つと、マイナススワップが積み上げられていきます。

最終的に決済した時点で、ソレを帳消しに出来るのであれば問題ないですが、オセアニア通貨は高金利通貨(だった)であるため、長く持ちすぎると帳消し出来ない可能性もあります。

スワップポイントを逆手

『羊を売って、キウイを買う』場合、同口座においてはスワップ差によって、通常は時間が経つほどマイナスが積み上がっていきます。

しかし、羊のマイナススワップが最も安い業者とキウイのプラススワップが最も高い業者を選択すれば、両方で打ち消しても尚プラスになる可能性もあります。

【対1万通貨あたりの羊&キウイのスワップ】

キウイ
売り 買い 売り 買い
SBIFX -21 14 -24 16
GMO -14 13 -15 12
DMM -14 14 -14 14
外為どっとコム -28 13 -30 15
YJFX -28 13 -28 13
みんなのFX -17 17 -18 18
マネパ -30 12 -29 15
インヴァスト -35 5 -35 5
ヒロセ -70 15 -72 17

※2019年11月30日調べ

上記の例を見ると、GMOとDMMの羊の売りスワップは-14円です。一方で、みんなのFXのキウイの買いスワップは18円となりますので

この業者の組み合わせで、同枚数の売り玉、買い玉を持つと、1万通貨あたり4円/日の利益となります。

注意と自己責任で

しかし政策金利は毎月変更される可能性もあります。

業者の都合でスプレッドが変更される可能性もありますので、場合によってはプラス効果がなくなり、マイナス効果になる可能性もあります。

ずーっとプラス効果を狙いたいとなると、即時対応できるように複数業者に口座を持つ必要が出てきます。

多くの口座を持つ必要が出てくるということは、当然に元手、証拠金も多く用意しておく必要があります。

また今年の正月のフラッシュ・クラッシュのときに、即効でロスカットまで動いた業者とそうでない業者があります。

僅かなスワップ利益を狙うために、緊急事態に弱い業者を選ぶのは個人的には止めた方が良いと思います。

なお、現在の羊74円前後、キウイは70円前後なので、約4円のスプレッドとなっています。

ちょっと前には3円近くまでスプレッドが縮まっていたことを考えていると、『5.37』に収束すると予想して、投資するにしても余り美味しい額ではない気がするので、自己責任でお願いします。