以前記事化した(こちら)オーストラリアドル(羊)とニュージーランドドル(キウイ)を利用した鞘抜き、アビートラージ取引。
コロナショックによって、両通貨のスプレッドが急激に狭まっているので、それ用の口座を用意して取引することにしました。
私が見ていた限り、両通貨が逆転していることはなかったのですが、限りなく0に接近した瞬間がありました。
扱っている証券会社によっては、逆転していた瞬間もあったかもしれません。
アビトラには、2種類の方法がありますが、どっちでやっても良いと思います。
実際に出る利益は多少変わってくるはずですが、どの程度変わるのかはちょっと分かりません。
最初に説明するのは、以前の記事で説明したものと同じです。
現在のような羊とキウイのスプレッドが極端に狭まったときには
羊円を買って、キウイ円を売る
です。
羊円/キウイ円の通貨ペアはどこの証券会社でも扱っているので、FX口座さえ持っていれば、即はじめられます。
後は完全放置です。
羊を買って、キウイを売る!
簡単な戦略ですが、両通貨のスワップポイントには気を付ける必要があります。
この投資方法は、長期保有が前提で半年、1年は当たり前です。
そうなると毎日積み重なってくるスワップポイントに気を付けなければなりません。
結論から書けば、この投資方法を行うと、ほぼ間違いなくマイナススワップを抱えることになります。
下記に簡単に表として、纏めてみましたが、1つの口座で完結させるのであれば、どの証券会社で行ってもマイナススワップが発生します。
スワップのことを考慮すると、現在のところでは、DMM、Light FXが圧倒的に有利な状況にあります。
Light FX | DMM FX |
ただ、スワップは日々変わる可能性があることも忘れないでください。
1万通貨あたり | 羊円 | キウイ円 | スプレッド差 | ||
売 | 買 | 売 | 買 | ||
SBIFXトレード | -34 | 27 | -38 | 30 | -11 |
みんなのFX | -10 | 10 | -23 | 23 | -13 |
Light FX | -30 | 30 | -35 | 35 | -5 |
YJFX | -35 | 10 | -40 | 15 | -30 |
DMM | -20 | 19 | -23 | 20 | -4 |
GMOクリック | -16 | 1 | -18 | 3 | -17 |
外為オンライン | -20 | 0 | -20 | 0 | -20 |
外為どっとコム | -25 | 10 | -29 | 14 | -14 |
冷凍食品ガオー | -58 | 3 | -60 | 5 | -57 |
※上記スワップは2020年3月の26日 or 27日のものです。 |
羊とキウイの保有枚数は基本同枚数が良いです。
マイナススワップ回避したいのであれば、羊を多めに購入するのもひとつですが、下がり相場の場合は損失が拡大します。
もうひとつ、マイナススワップを回避したいのであれば、羊を買う口座とキウイを売り口座を別々の証券会社にする。
上の表で云えば、羊を買うのはLight FX、キウイを売るのはGMOクリックを使う。
するとLight FXの買いスワップの方が高いので、毎日+12円のスワップが付くことになります。
但し、スワップポイントは各証券会社が自由に値付けすることが出来ます。
A社とB社を利用してプラススワップを組んでいても、A社がスワップ変更したことで、マイナススワップになってしまう場合もあります。
また、中央銀行の政策金利により、スワップは大きく変動する点にも注意しておいてください。
決済タイミングは両通貨のスプレッドが(極端に)広がったときです。
直近の平均スプレッドは、5あたりだったので、それを超えてきたくらいで売ると良いと思います。
勿論、10や15、2011年4月には23以上まで広がったときもあるので、それまで我慢でも良いです。
手元の資金やスワップと相談して、決済タイミングを決めてください。
下記のチャートは2016年から現在まで表示しており、AUD(羊)とNZD(キウイ)のスプレッド平均は5.05です。
両通貨のスプレッドが、5.05よりも極端に小さくなった時は、AUD/NZDを買う。
逆に、スプレッドが、5.05よりも極端に大きくなった時は、AUD/NZDを売る。
平均から上下に外れた場合、上に延々に大きく離れる可能性はあっても、下に大きく離れる可能性は殆どありません。
なぜか?
それはオーストラリア経済とニュージーランド経済では、オーストラリアの方が圧倒的に経済規模が大きいからです。
現在はコロナショック、中国との緊張関係もあっても下振れしていますが、冷静に考えれば、両国経済が逆転するなんてあり得ないと気付きます。
尚、価格が1.000を割ると羊円とキウイ円の価格が逆転してくる異常事態です。
FXはレバレッジ取引です。
平均より乖離したときにポジションを取れば、それはいつか平均に戻ってきますが、どの程度離れるのか、いつ戻ってくるのかまでは分かりません。
上のグラフを見ても、平均から1以上離れた時にポジションを持っても、平均に戻ってくるまで数ヵ月、逆側に突き抜けるまでなら、もっと時間が掛かっているのが通常です。
そのため、持ち金全部投資、フルベット、オールインしてしまうと更に進行したときに耐えられなくなり、ロスカットされてしまいます。
鉄板投資法ではありますが、1回のポジションでフルベットはせず、ナンピンを3,4回取れるように資金管理をする必要があります。
ナンピンに関しても僅かなスプレッドではなく、最低でも30pips程度離れたときに入れる。
その程度の含み損でロスカットを食らわないくらいに資金に余裕を持たせておく必要があります。
羊キウイペアは一般的な通貨ペアではないため、大手証券会社においても、取り扱っていないところも結構あります。
また、買いで入った場合、必ずマイナススワップが発生します。
私が調べたところですと、下記の様な感じです。
1万通貨あたり | 羊/キウイ | |
売 | 買 | |
SBIFX | 10 | -13 |
みんなのFX | 20 | -21 |
Light FX | 20 | -21 |
YJFX | 取扱ナシ | |
DMM | 取扱ナシ | |
GMO | 取扱ナシ | |
外為オンライン | 25 | -40 |
外為どっとコム | 0 | -19 |
冷凍食品ガオー | -13.1 | -52.3 |
※2020年3月29日調べ
この方法でポジションを取れるタイミングは、年に1,2回くらいしかありません。
頻繁に取引を行うことがないので、面白みに欠けるのと、ポジションを取った時が底や天井であることは殆どありません。
そのため、ポジションを取った直後、もしくは数ヵ月以上の間、含み損を抱えている可能性が高いです。
その間、資金が塩漬けになってしまうので、寝かせておいても問題ない資金でないとこの方法は成功しません。
どちらの戦略の方が有利なのかと云えば、当然、羊を買って、キウイを売る方法です。
これは売買タイミングをずらせるため、両通貨のスプレッドを自分である程度、コントロールすることが出来ます。
上手いタイミングで売買すれば、両通貨のスプレッドを0以下にすることも可能です。
また、現在のタイミングでは、単一口座のケースにおいても、スワップ的に羊を買ってキウイを売る方法の方が有利になります。
ただ、売買作業を2回行うのと、1回で済むのでは時間的な負担が変わってきます。
スプレッドが限りなく0に近い瞬間は数秒の可能性もあります。
そこまで利益を求めると、ワンポチで済む羊キウイペアの方が簡単で時間的には圧倒的に早いです。
私自身は、SBIFXの口座にて、両方の戦略を取っています。
正直、こんな有利な取引が出来る日がくるなんて思ってもみませんでした。
羊とキウイの売買方法では、スプレッド0.9482状態で保有しています。
羊キウイペアの買いでは、1.014022で買い。
この記事書くために、軽くFX会社のスワップ状況を調べましたが、
羊買い&キウイ売りをするなら、Light FX か DMM にするべきでした。
スワップが倍違いので、倍の日数持てるとなると、結構な差が出てくるはずです。
一方で、羊キウイペアを買うのであれば、SBIFXが最もコスト安になるので、その点は良かったです。
ってか、羊買い&キウイ売りはLight FXで取引を行おうと思いました。
0.9482より狭まるスプレッドが来るか分からないのですが、こっちの口座で取引します。
上記ポジションは既に決済してしまいました
Light FX | DMM FX |