【仮想通貨】ビットコインは死なない

2020年11月3日


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2018年暴落

ビットコイン価格が一時30万円台にまで暴落し、現在は40万円あたりをウロウロしています。

去年の今頃、12月にかけては1ビットコインあたり200万円超の値段が付いていましたが、今や当時と比べて-80%以上の下落です。

とは云っても、2016年頭だと10万円台で買えたのですから、まだ3~4倍もの価格が付いているのだから、当初に買った人にしてみれば、まだまだ含み益がある状態です。

さて、話を戻して、最もマーケットの大きいビットコインでこの状況ですから、他の仮想通貨市場全体がお通夜状態っていうことは否めません。

この1年間で日本においても、コインチェックにおいて460億円(ネム)、ザイフにおいて67億円(ビットコイン、モナコイン、ビットコインキャッシュ)の盗難事件がありました。

セキュリティの不安が問題になる度に価格下落の引き金になっていました。これによって、資産としての信頼性に大きなダメージを受けたことは否めないです。

マイニング事業

こんな状況を受けて『マイニング』事業から撤退している企業が続々と出てきています。

『マイニング』とは、ノードの書き換え作業を行い、その報酬として仮想通貨を受け取る一連の流れのことです。

以前も話しましたが、仮想通貨は「P2P」でつながったコンピューターで「ドコの誰が100ビットコイン持っている」とか「今回10ビットコインが誰々に支払われた」とか記録を行っています。

不特定多数のコンピューターで記録を行っているため、1つのコンピューターで改竄が行われたとしても、残り何百、何千、何万ものコンピューターを改竄すること出来ないことが、セキュリティが高い根拠の一つになっています。

『マイニング』を事業として行うには、専用のPCとそれを動かす電気代が掛かります。

『マイニング』で、それらの費用を賄える程度の価値がビットコインにないと事業としては成立しなくなってしまいます。

そのため、これらの事業は電気代の安い場所やPC負担を軽くするため、気候が良い場所等が選ばれていました。

マイニングからの撤退

この『マイニング』事業を行っていたアメリカのギガワット社が2018年11月に破産しました。

ギガワット社の経営が傾いた大きな理由は、仮想通貨市場の急激な縮小です。

当然、『マイニング』で得られるビットコイン価格が下がってしまえば、事業収益に与える影響は小さくありません。

中国の中小マイニング企業もプラントの叩き売りを行っています。

日本企業のGMO、DMMもマイニング事業から撤退することになりました。

そのくらいに業界を取り巻く環境は冷え切っているようです。

コインハイブ

現在ではスパイウェアのような扱いになってしまいましたが、コインハイブというサービスがありました。

これはサイトにコードを埋め込むことで、サイト訪問者のPCを利用して、『マイニング』をさせるというものです

そこで『マイニング』された仮想通貨は、サイト運営者に70%、コインハイブに30%で配分されていました。

ただ「サイト訪問者が知らないところで、勝手にサイト訪問者のPCを利用することが犯罪行為ではないか?」との議論があり、すっかり最近では聞かなくなってしまいました。

現在の警視庁のスタンスは下記に当たる可能性ありとのこと

  • 不正指令電磁的記録取得・保管罪(不正指令電磁的記録取得等)
  • 第168条の3
  • 正当な理由がないのに、前条第1項の目的で、同項各号に掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

コインハイブ裁判

警察のコインハイブに対するスタンスは上記の通りです。

実際にコインハイブを利用していた人が検挙され、その後裁判が行われています。

簡易裁判所(2018年3月)では、罰金10万円の略式命令

その後、地方裁判所(2019年3月)にて無罪判決を受けるも、高等裁判所で逆転の有罪判決(2020年2月・罰金10万円)となりました。

現在は最高裁にて争っている最中となっており、最高裁判決で無罪結果が出ないかと若干期待を寄せております。

このサービスが利用できると、サイト運営者としては、アドセンスに代わる新しい収益源となり大変嬉しいものです。

更なる追い打ち

また2018年中は、各国の中央銀行要人、巨大銀行の幹部が仮想通貨全般に対して、懸念発言をしていました。

銀行家のこの手の発言は当然のことです。

特に中央銀行の場合は、最大の利権である『通貨発行益(シニョリッジ)』が奪い取られる可能性があるため、仮想通貨等認める訳にはいかないっていうのが本音なのでしょう。

大したコストもかけずに幾らでもお金を作り出せる能力、お金の流通量をコントロールできることが中央銀行の最大の特権です。

自分達が貨幣価値を決められる中、新たに貨幣価値のあるものを作り出すものが出てくること等、彼らからしたら絶対に認める訳にはいかないのです。

しかも、その新しい貨幣はどこかの国に属しているとか、そういった類のものではありません。

誰かの権力だとか、都合によって、価値を歪められることがありません。

そのため、どの銀行家も仮想通貨に対しては批判的な意見が多いのです。

やや陰謀論的ですが、個人的にはこの考え方にはシンパシーを得ます。

世界のエリートや権力者からしたら、自分達の力で価値あるもの(石油、ダイヤモンド、金、基軸通貨等)の供給量をコントロールし、お金を稼ぎ出していたのに、

自分達の影響力を介さない新しい価値が生まれ、それが自分達の利益の一部を奪う可能性があるのだから、受け入れ難いのだと思います。

ブロックチェーンは死なない

世界のエリート、権力者が仮想通貨を潰そうとしていますが、仮想通貨が失敗に終わったとしても、

仮想通貨取引に使われていた『ブロックチェーン』『P2P』という技術は間違いなく生き残りますし、今後も更なる研究・開発が行われていくことは間違ないです。

『ブロックチェーン』技術の発展は、これまでの集中管理型のシステムを共有管理型のシステムへと変えていくことと言われています。

共有管理になることで、これまで1人(1社、1群)で行っていた管理コストが下がることが期待されています。

今後、AIが今以上に進化していくことは必然です。

GAFAをはじめとした世界の最先端企業や投資ファンドが膨大な資金を投じて、AI開発の後押しをしています。

AIをより進化させるため、深化学習、ディープラーニングを行うためには膨大なデータ、ビッグデータが必要となり、その情報の管理が重要になることは間違いありません。

膨大なデータの保有を安いコストで管理できるのであれば、それに越したことは無いのです。

そのようなことも相まって、例え、仮想通貨が無くなったとしても『ブロックチェーン』『P2P』の技術が無くなることはないと考えています。