コロナのせいでテレワークが進んでいる中、昔の同僚(デベ)とテレワークと不動産に関する話をしました。
その時の内容を記していこうと思います。
今回のコロナショックによって、大企業の多くが政府の要請によって、テレワークを導入しました。
2020年4月22日、経団連が新型コロナウイルス感染拡大防止策として取り組んでいるテレワークの実態調査を発表すると
会員企業の97.8%がテレワークを実施しているとのことです。
出展:日本テレワーク協会
多くの大企業がテレワークでもある程度の仕事が回っていくことに今回気付いてしまったはずです。
そうなると、会社経営の立場からすれば、「オフィスが必要なのか?」という疑問が出てきます。
回答を出すならば、オフィスは自体は必要だけど、今まで借りていた面積は必要ではないと思い始めているはずです。
お客様を迎えるにあたり、オフィスは必要です。
一流企業であれば、これまで通り、丸の内、八重洲・日本橋、六本木、虎の門、渋谷等のオフィス一等地の有名ビルに入居し続けるはずです。
しかし、借りる床面積は減るのではないかと考えています。
5F分借りていたのが、2F分だけとか、そんなイメージです。
会社として必要となるVIP用の応接室と社内・社外で利用するミーティングルーム。
全員が一度に出社することはなくても、日々全社員の1/2とか、1/3程度が出社した場合に、席が確保出来れば良い必要最低限のオフィス。
こんな感じのことが進んでいくと、超一等地の賃料は依然高いままかもしれませんが、
2番目、3番目、例えば、竹芝、お茶の水、お台場、横浜なんて場所では、賃料ショックが起きるのではないかと思います。
テレワーク化が進めば、態々、都心の高い物件に住む必要がなくなるかもしれません。
それこそ、東京23区内に拘る必要もなく地方に住む。
出社の必要があるときは、会社のお金でホテル&新幹線・飛行機を利用する。
この方が年間定期券代金よりも安く済む可能性もあり、経営者側からも喜ばれる可能性もあります。
日常生活における田舎の不便さを我慢出来れば、物価も安いのでお金的には余裕ある暮らしが出来ます。
私も海辺の別荘地に物件を持っていますが、見に行く度に「いいなぁ」と思いつつも、
しかし、都内保有の物件が殆どなので、やはり移住するのは無理ですし、最寄駅までのアクセスを考えただけで無理です。
テレワーク化によって、地方物件の需要が上がってくるなんて可能性もあるかもしれませんが、
人口減少社会で都心の不動産価格が下がる可能性がある中、地方物件の需要が上がるというのはちょっと考え辛いです。
REITが終わるということはないでしょうが、弱小・小規模のREITは潰れるなり、買収される可能性があります。
ってか、これは現在までにも起こっていることです。
テレワーク化が更に進むことで、これが加速すると思っています。
オフィスREITの雄と云えば、
投資口価格 | 時価総額 | 分配利回り | 稼働率 | 物件数 | R&I | スポンサー | |
日本ビルファンド | 634,000 | 8950億円 | 3.39% | 99.4% | 73件 | AA | 三井不動産 |
ジャパンリアルエステイト | 574,000 | 7950億円 | 3.76% | 99.7% | 71件 | AA | 地所&物産 |
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コロナの影響で時価総額は1兆円を割ってしまいましたが、REITの資産規模でも、上記の2つがTOP2です。
三井不動産は日本橋、三菱地所は丸の内がメインビルディングのある場所ですが、
これらに関しては、基本的にREITには組み入れておらず、自ら保有しています。
日本ビルファンドの旗艦ビルは『NBF大崎』、JREは『汐留ビルディング』となり、
REITに入れられている物件は、彼らの中ではワンランク下の物件となります。
正直、日本橋や丸の内と比べると見劣りし、テレワークが浸透していけば、賃料が下がってもおかしくないような感じがします。
その結果として、投資口価格も下がっていく可能性もあります。
住居はオフィスや商業系のREITに比べると、遥かに安定しています。
投資口価格 | 時価総額 | 分配利回り | 稼働率 | 物件数 | R&I | スポンサー | |
アドバンス・レジデンス | 328,500 | 4550億円 | 3.41% | 97.5% | 271件 | AA- | 伊藤忠 |
日本アコモデーション | 637,000 | 3080億円 | 3.13% | 98.2% | 127件 | AA- | 三井不動産 |
大和証券リビング | 89,900 | 1840億円 | 4.78% | 98.7% | 217件 | A+ | 大和証券 |
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理由は景気が悪くなったからといって、人は中々簡単には引越しはしないからです。
勿論、家賃100万円等の超高級物件なら別ですが、一般的な家賃物件であるならば、早々に引っ越しはしません。
日本賃貸住宅投資法人(現大和証券リビング)は、一時期高級物件もポートフォリオに組み込んでいましたが、現在ではその様な物件からは手を引いているようです。
高齢化社会対策として、国がコンパクトシティ化を推し進めていることもあるので、今現在も首都圏中心に投資をしているREITは安定しています。
テレワーク化が進もうと、一切会社に行かないで済む訳ではないので、結局会社に近い都心物件、生活の便利な都心物件は安泰です。
都心物件の中でしっかりとセレクションをしている住宅系REITに関しては、そこまで心配する必要はないと思っています。
※REIT取引には証券口座が必要となります。
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