給湯器が無い!
コロナの影響によって、コロナ前の様な状況で工場を稼働できない状態が世界中で続いています。
その影響で、世界中で半導体が手に入りにくい状況があります。
同じ様に日本においては、給湯器が全く手に入らない状況にあり、確保できるようになるまでに3ヵ月待ちだとか、未定だとか、そんなニュースが流れています。
『給湯器が全く手に入らない時期&寒い冬の時期』に給湯器が壊れたとなれば、大家さんとしては生きた心地がしません。
例え、給湯器が手に入らないのが大家のせい、メーカーのせいでなく、社会的な問題であったとしても、当然に入居者からクレームがくるはずだからです。しかも、最悪なのはそれがいつ直せるかも分からず、最悪3ヵ月、4カ月先になってしまうからです。
しかし、運のないボクはその最悪のカードを引いてしまうことになりました。
給湯器、確保出来るか?!
給湯器が壊れてしまった場合、入居者に対して、大家として出来ることは、
- 入居者に謝る
- 給湯器が使えない期間の賃下げ提案
- 知り合いのリフォーム会社に連絡を入れる
ことくらいしかありません。
先ず外部に管理を任せている物件なので、管理会社が早急に謝罪し、修理が可能かメーカーに問い合わせてくれました。しかし、結果として「修理は出来ない」と言われてしまいました。
救いは入居者が給湯器が手に入り辛いことを理解していてくれていたこと。近所の親戚の元で働いており、お風呂に関しては問題なかったことです。入居者が若かったのも運が良かったです。
また謝罪と同時に給湯器が使えない期間の賃下げ提案も必要になるかもしれません
ガスが利用できない場合、(公財)日本賃貸住宅管理協会のガイドラインによると、3日程度は免責範囲となるようですが、それ以上となると賃料10%程度の賃下げの検討をする必要があるかもしれません。
この点は管理会社と相談して、入居者とは1月分の賃料を15%値引きで決着させることとなります。
次に知り合いのリフォーム会社の社長に連絡を入れました。この社長は元々売上何十億という大きな会社の経営者だったのですが、現在は会社を畳んで自分の出来る範囲の仕事をしています。大きな会社のお偉いさんだった&親方気質の気持ちの良い人なこともあり、顔がとても広いです。
で、実は2021年の年末に1台給湯器を確保して直したというのを聞いていたので、どーにかしてくれるのではないかと淡い期待を持っていました。
しかも、給湯器が壊れてしまった今回物件の別の給湯器を2年前に工事発注をしていたのです。そのため、必要な給湯器のデータが細かく私の手元に残っていました。
結果としては、一度躓いたのですが、1週間掛からずに給湯器を確保できました。
給湯器はドコにあるのか?
日本全国品薄の状態で「商品は見つかるのか?」と云えば、基本は見つかりません。
とはいっても、卸売業者が全く持ってない訳ではなく日本全国を探せば、数台は見つかるようです。
しかし、それは市場には出てこないとのことです。
なぜなら、A卸業者が持っていると分かると、そこに一気に問い合わせが来てしまい仕事にならなくなってしまうからだそーです。また業界で大きな力を持つハウスメーカー系やデベ系の関係会社等から「1個でも出せ、出さないと給湯器不足が無くなったときに取引しない」とか圧力を掛けられる可能性もあります。
そーゆーのを嫌って、僅かに残っている商品に関しても出てこないのです。
そのため、本当に商品が枯渇しているこの時期は、個人的な強力な繋がり、コネクションがないと商品を確保することが非常に難しいのです。
工事価格は?
当たり前ですが、商品が不足しているときの価格は跳ね上がります。
給湯器等は通常時であれば、メーカー希望価格や定価に対して中間業者(仲卸、小売、工事会社等)が各々20~30%の利益を乗せ、最終的に一般顧客に定価の0~20%引き程度の価格で届くことが多いです。商品代金の他に、工事費や撤去費、出張費なんかが加算されます。
TVショッピングや大型小売なんかで極端に安いエアコン等が出ている場合、メーカーの在庫処分で仲卸(ex,ジャ〇ネット)が極端に安く仕入れ、提携工事会社も多少利幅を削って、エンドに届けているといった構造です。
しかし、現在の様に商品が品薄の状況だと、メーカーもコスト高で多少の値上げはあるかもしれませんが、それ以上に中間業者が多くの利益を乗せてきます。
定価で売っても儲かるところ、更にそれ以上の価格で販売されていると聞きました。
今回は付き合っている社長のパワーで商品も適正価格で手に入れることができ、10万円程度で工事を完了して貰うことが出来ました。
給湯器が壊れた報告を受け、1週間掛からず商品確保して、工事完了出来ました。管理会社が問題解決出来なかったことを、大家サイドで速攻解決したことで、管理会社から「何かあった際、ご紹介を願えないでしょうか?」と言われました。
「知り合いが受けるのかは分からない」「先方迷惑掛かるのは嫌なので、窓口は内」とだけ伝えておきました。
運に勝つ
と、最悪のババを引きましたが、最終的には無事乗り切ることが出来ました。
この物件は3年前まで父親が管理していた田舎物件で、もし今でも父親が管理をしていたなら、給湯器を確保することは無理だったはずです。
それを考えると本当にゾッとします。
今回1週間と経たずに給湯器を確保出来たのは、付き合っているリフォーム会社の社長が実力者であったこと、探していた型が偶々見つかったという運に運が重なったようなもんです。
リーマンしていた時は会社の看板、ブランド力等を考慮せず、努力原理主義のところがあったのですが、自分で仕事を初めてから、今回の件に限らず、ビジネスで成功するには努力以上に『運』が必要だなと強く思うよーになりました。
先の仲介業者に三行半を突き付けられた件をデベ時代の大家&仲介の先輩に話したら「募集で困っているなら話持ってこい」と言って貰えたりと自分の周りには『実力のある人』『助けてくれる人』が少なからずおり、付き合って下さることに本当に感謝しかありません。