AIファンドでなく、Indexファンド
三菱UFJ国際投信から、ロボアドバイザーだの、AIだの謳っている商品『eMAXIS』のお便りがきたので調べてみました。結論から言いますと、私が実際にお金を入れて、比較分析している『Wealthnavi』『THEO』『Folio(おまかせ)』のような、自動で金融商品取引をするような商品ではありません。一言で言えば、『eMAXIS』は投資信託の一商品です。
『eMAXIS』の名前で、売り出されているファンドの本数だけでも、53本とかなり種類が多いです。53本のファンドの中に、テーマ投資を行っている「eMAXIS Neo」というものがあり、「宇宙開発」「ロボット」「遺伝子工学」「バーチャルリアリティ」「ナノテクノロジー」「ドローン」の6つのファンドに関して、投資信託のポートフォリオ形成において、AIだの、ロボの技術を取り入れているようです。とはいっても、基本はIndex投資を行っているようで、そのベンチマークとして「Kensho Robotics Index」を利用しているというだけのようです。要するに「Kensho Robotics Index連動ファンド」ってことです。Kenshoなんちゃらに関しては下記。
- Kensho Robotics Index(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行う。このIndexが「AIを活用し、企業の開示情報などの膨大な文献を自動的に処理すること等を通じて、第4次産業革命の原動力となる技術群(テーマ)に沿う銘柄を選定する「Kenshoニューエコノミー指数」の一つです。
- Kensho社は、データ分析・機械学習・自然言語処理などを強みとする米国のテクノロジー企業であり、米国大手指数提供会社のS&P Global Inc.の100%子会社です。
三菱UFJ国際投信が自ら開発したAI技術だ、トレードアルゴリズムだといったものを利用するわけでは全くありません。AI技術を使って形成された「Kensho Robotics Index」に連動するファンドってだけのようです。そのため、AIファンドと大体的に名乗るのは、ちょっと誇大広告過ぎかなと思います。個人的な見解としては、ただの投資信託なので興味なしです。
コストに関して
投資信託は購入時手数料で5%とか取られるものもあるのですが、「eMAXIS」はノーロード(購入時手数料が0%)のものが多く、信託報酬も1%切っているものばかりです。テーマ投資の6ファンドに関しては、全ファンドが基本0.72%(税抜)のようです(フォリオのテーマ投資は0.5%(税抜)です)。株式ファンド(11本)だと、下記のような感じなっており、更にコストが安いです。更にコストの安い「eMAXIS slim」なんてものもあります。コスト的には、「WN」「THEO」「Folio」のロボアドバイザーよりも安いです。とはいっても、私の経験だと0.X%程度のコスト差だと、結局、いつの段階で投資をしたかで運用結果が違うように思えます。現在「eMAXIS」のテーマ投資の全6ファンドが、基準価格の10,000円を割っています。当初の売出価格は10,000円設定のはずですから、スタート段階で購入・保有している人は現在マイナスのはずです。
【株式ファンド(11本)】
信託報酬 | 信託財産保留額 | |
日経225 | 0.4% | ー |
TOPIX | 0.4% | ー |
日経400 | 0.4% | ー |
日経中小 | 0.4% | 0.3% |
JPクオリティ150 | 0.4% | ー |
JPESG | 0.4% | ー |
全世界 | 0.6% | 0.05% |
NYダウ | 0.6% | ー |
先進国 | 0.6% | ー |
日経アジア300 | 0.3% | 0.3% |
新興国 | 0.6% | 0.3% |
信託財産保留額:途中解約したらペナルティって感じのもの