【不動産投資】持ち家or賃貸

2019年6月30日


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持ち家か?賃貸か?

『持ち家』と『賃貸』どちらが得なのか?というのは、良く話題になります。

私は、住む場所と物件、親との関係、相続税の関係で変わってくると思っていますし、個々人の好きな方で良いのではないかと思っています。

が、どっちか選ぶとなった場合、私の個人の見解としては、相続税の発生の有無を考えて選択するのが良いのではないと思っています。

 

相続税が発生する人

将来『相続税が発生する人』で、『相続税を支払う得る潤沢なキャッシュが無い人』は、その段階では100%賃貸の方が良いと私は思っています。

その理由は『小規模宅地等の特例』を利用できる可能性があるからです。

小規模宅地等の特例

相続時に被相続人(亡くなった人、通常は親)と同居していると『小規模宅地等の特例』という330㎡(99.825坪≒100坪)までの土地に関しては、相続税が80%圧縮というとても強烈な特例制度があります。

仮に330㎡の土地の相続税評価額が1億円ならば80%圧縮して、2000万円に対して相続税を課税をするということです。通常、2000万円に対しては相続税がかからないので、相続税の支払いが無くなります。

この特例制度を利用するには

  • 『被相続人(親)と同居していること』
  • 『相続人(子)が持ち家を持っていないこと』
  • 『被相続人の配偶者であること』

が条件となっています。被相続人と同居をしていない場合(転勤等でやむを得ない理由)でも、賃貸住宅に住んでいる場合は、特例制度を利用できる場合もあります。

しかし、持ち家を取得している場合は基本的にはこの特例は利用することは出来ません。

相続税あるかもしれない人

  • 地価の高い所(東京23区等)に親が家を所有している人
  • 相続人が少ない人(一人っ子)

に関しては、相続税が発生する可能性が高いと思われます。

一昔前までは、6000万円/人までの財産に関しては相続税は掛からなかったのですが、現在では3600万円/人までに引き下げられています。

そのため、23区内に一軒家の家を持っている人はかなりの確率で相続税対象者になります。更に一人っ子となると、その可能性はぐっと上がります。

この様な人の場合は、最終的に親と同居している方が、将来的には得になる可能性が高いです。

結婚して同居が難しい等あるとは思いますが、その時は家を買わずに賃貸をし、親がよいよ一人暮らしが厳しくなってきたら同居するのが賢い選択だと思われます。

相続税の支払いだけでなく、親孝行的にもこれが最適です。ってか、国は最終的に子に親の面倒を見させる、看取らせるってことを目的にこの制度を作ったのだと、私は思っています。

相続税と無縁の人にとっては、この特例は特に関係ないので、好きなところに家を購入しようと問題ないです。

また、子が非常に優秀で相続税が発生しても、キャッシュで払えるくらいに自らお金を稼いでいるのであれば、やはり問題ありません。勿論、相続放棄する人も関係ないです。

老後2000万円問題からの考察

連日、お昼のワイドショーでは、『老後2000万円問題』が取り沙汰されています。

2000万円問題で大騒ぎしている人の殆ど全てが潤沢なキャッシュがないから大騒ぎしているのです。

持ち家は持ったら『負債』と言っている評論家の方も沢山いますが、自分が高齢者になった時に、潤沢なキャッシュを持っていないのであれば、持ち家一軒家を持っていることの方が有利であり、安心を得られると私は考えています。

それは以前『タワーマンションリスク』でも書きましたが、持ち家マンションの場合は、何だかんだで修繕積立金や管理費等で月に数万円、高級物件だと数十万円取られる場合があります。

老後も現役時と変わらずに大金持ちなら良いですが、2000万円程度の貯蓄しかないのであれば、これは破綻する可能性が高いです。

一方で、賃貸マンション住まいの場合は、当たり前ですが毎月の家賃が発生します。23区内で1LDKなら10万円以上が普通、2LDKならもっとです。

ただでさえ、平均5.5万円が足りていないと言われている高齢夫婦無職世帯で、生活費の半分が家賃で飛んでいくのは厳しいです。

地方移住は?

(老後に)生活費の安い地方に移り住むなんて考えもあるのかもしれませんが、不動産・都市工学の研究をしていた身から言わせて貰えば、これは止めた方が良いです。

高齢者こそ都市部に住んだ方が、生活インフラ(役所、病院、スーパーマーケット等)、交通インフラへのアクセスから考えても安全快適に暮らせます。

国はコンパクトシティの推進を計っており、地方都市(例:富山、北九州等)もこの流れに則ってまちづくりを行っています。東京なんて、最も分かり易いコンパクトシティです。

地方に移り住むのであれば、地方の田舎でなく、多少物価が高くても都市部、特にコンパクトシティ化を行っている都市に住むことが快適な生活に繋がるはずです。

私の考えるお得プラン

一生実家住まい。(結婚時等に)それが難しいなら、その間は賃貸住まい。親が死にそうになった時は(家族がいるなら、説得して)同居する。そして自分が高齢者になった時には、相続した親の持ち家に住むなり、売却して、持ち家一軒家に住む。自分の子供に自分と同じ選択をさせるように教育しておく。

相続税が将来発生するであろう人には、これがお金的には最も賢い選択ではないかと思っています。これを基準に『持ち家』or『賃貸』を選択します。

私自身は実家からこれまで出たことありません。相続のことに関しては、中学、高校あたりから、親から色々教育されており、それが普通だと思っています。

30代で一人暮らししてないと色々とバカにされること、されてきたこともありますが、それで構わないと思って生きています。正直、自分の人生よりも家のために生きていると言っても過言ではありません。

こんなことを何代も頑張って続けていれば、何代かに1度くらい、賢い子子孫が登場して、家のレベルを一段上に引き上げてくれると思っています。残念ながら、私の代では家を一段上に引き上げることは出来ませんでした。自分に子供が出来たら、自分が親から受けた教育を同じ様にして、子供にワンチャン狙って貰うつもりです。